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美少女フィギュアは燃えているか・その9・『海賊版、現る』 [美少女フィギュア勃興史]

久しぶりの当連載。
此度は美少女フィギュア市場の暗部、海賊版のお話です。

権利者から正式に許可を得ていない商品/作品、これが海賊版です。
正式に許可を得て製造販売された商品を、権利者の許可無く複製したものがほとんどです。
ブランド品/コンピュータソフトウェア/音楽や映像のデータ/CD/DVDなどを、違法に複製したものが多数流通していますが。
美少女フィギュアなどのキャラクタ商品も例外ではなく、多くの海賊版が流通しています。

約30年前のガレージキット黎明期から、違法複製は問題となっていました。
といっても悪意のある複製ではなく、権利認識の希薄さによるものがほとんどでした。
たとえば、高価で希少なガレージキットを入手した->友達も欲しがっている->複製してあげよう、といった具合です。
複製して販売するのではなく、欲しい人がいるから複製してあげようという仲間意識と申しますか、助け合い意識と申しますか。
自分が買った物は自分の物だから、複製して譲ったっていいよね?』程度のもんで、違法性を認識していないがゆえの行為です。
そも、当時はキャラクタモノ・ガレージキットの多くが、権利者の許可を得ておらず。
版権問題』という違法複製以前の大問題が横たわっており、権利認識はきわめて甘い時代でした。

しかし、ガレージキット市場が拡大し、当日版権制度が確立された90年代初め、事態は変化していきます。
模型店/パソコン通信/模型誌の『求む/譲る』コーナーを介するなどして、イベント限定のキャラクタモノ・ガレージキットが売買されるようになりました。
それらは希少性が高く、イベント販売価格をはるかに超える高値での取り引きも珍しくありません。
イベント当日のみの少数販売』しかもイベント開催地が大都市に限られている…この状況が、ガレージキットの2次流通を招いたのです。
そして、ガレージキットを『明確に販売目的』で違法複製する者が現れました。
海賊版』の出現です。

90年代末、事態はさらに悪化します。
インターネットが急速に普及し『ネットオークション』なるサービスが始まりました。
ネットオークションという商いを成立させるには、多くの利用者を集める必要があります。
そのため、誰でも容易に利用登録ができ、出品物の素性証明も要求せず、あらゆる利用者にとって便利なサービスとしてスタートしました。
誰でも容易に、様々な物を出品できる…ちょっと考えれば危険性は明らかですが、運営会社は利用者を集める事を優先し、自らは法的防御を固めて、責任を回避しました。

案の定、サービス開始直後から、様々な怪しい出品物に混じって、ガレージキットの出品も相次ぎました。
オークションが賑わうにつれ、組織的にガレージキットを入手し、大量に違法複製して出品する『海賊版業者』が跳梁跋扈するようになりました。
インターネットは世界中とリンクしていますので、ガレージキット市場に目をつけた『隣人たち』が乗り込んできたのです。

海賊版の出所は、韓国台湾香港中国
最初に乗り込んできたのは韓国、台湾。
今では為替レートや人件費の都合から、中国/香港が海賊版の震源地となっています。
中国/香港には『会社化』して、ネットオークションのほか海賊版を商うHPを開設し、さながらガレージキットメーカーの如く振舞っている唖然とさせる犯罪者集団もいます。
近年は、PVC完成品を分解してキット化し、違法複製した海賊版ガレージキットもあります。
日本のみならず欧米などにも、日本製のキャラクタモノ・ガレージキットを違法複製して販売しているのです。

90年代末に始まった、隣人たちによる海賊版販売。
日本でも欧米でも、韓国でも台湾でも、もちろん中国においても、著作権を侵害する違法行為なんですが。
10年以上の月日を経た今もなお事実上放置されており、拡大する一方というのは、いったいどういう事なのか。
事情を知ってか知らずか、海賊版を買い続ける日本人がいるのは、これまたどういう事なのか。

そんなわけで、次回に続きますよ。


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美少女フィギュアは燃えているか・その8・『リセット』 [美少女フィギュア勃興史]

世紀末はあっけなく過ぎ去り、時は2000年台に突入。
80年代初頭に産声をあげた女の子フィギュア模型も、齢約20歳
意欲的な造り手により、新たな造形技法作品表現が編み出され、あらゆる面でフィギュア模型は進化
幾人もの『』な造り手が現れ、今なお『名作』とされるガレージキット作品も多数生み出されました
女の子フィギュア模型は、イロモノ的な側面と高度な造形作品という側面を併せ持つ、実に奥深い模型へと成長した…ような気がする20年でした。

成長を支えたのは…まず、造り手たちの深いキャラクタ愛と飽くなき探究心/向上心
造り手たちの探究心や向上心を刺激したのは、作品発表の場でもあり商いの場でもある造形イベント
なにより、作品を評価し、対価を払ってくれる買い手の存在。
これらが絶妙な均衡を保ちながら、成長を支えてきたといえるでしょう。

そんな20年の歴史と成長を、しみじみと振り返っていた2000年。
ワンダーフェスティバル・リセット宣言』なる事件がおきました。
現状のまま続けていてはダメなんだ、とりあえずリセットするため休止するよん
といった具合に、唐突にワンダーフェスティバルが開催されない、って事になったんです。

なぜリセットなのか…理由は不鮮明でした。
当日版権危ういから休止、とか。
個人ディーラが出品する作品が、甘っちょろくて見てられないから休止、とか。
理由が不鮮明だったがゆえ様々な憶測が飛び交い、さながらスポーツ新聞や週刊誌の如く『関係者の話』を流布する者もおりました。

確かにこの頃、当日版権を危うくしかねない出品物や噂が、ちらほらと耳目に飛び込んできました。
たとえば…申請件数が『とんでもない数』に膨れ上がっている。
有名キャラクタの意匠を、ちょっとだけ変えて『オリジナルです』と言い張って出品している者がいる。
求められた提出物を準備できない者が多い。
申請した販売数以上に売っているのでは?と疑わしい者がいる。
さらには、イベント開始早々に『完売』を掲げているものの、実は完売しておらず商品に版権シールを貼って保管。
イベント終了後、持ち帰った商品をディーラ自ら身分を隠してネットオークションなどに出品
イベントで購入しました』との触れ込みで高額落札させている…のでは?といった疑惑を抱かせる者がいる…など。
当日版権システムが定着して久しく、出品者も出品数も増えていただけに、トラブルも増えていたであろうってのは容易に想像がつきます。

個人ディーラの出品物が甘っちょいから休止は…さすがに無いと思うんですが。
イベントそのものが商業化を推し進め、甘っちょろい方向へ流れていましたし、個人ディーラの作品も、商売っ気を濃く匂わせているものが目立ち始め、どことなく画一化が進んでいました。
技量に余裕のある者が、売れる形を意識して体裁良くまとめているなど、甘っちょろいといえば甘っちょろいと感じられる作品もありはしましたが。
それでも、それぞれに懸命に仕上げた作品であるはずで、主催者に『甘っちょろい』などと断じられる筋合いは無く
もしも『甘っちょろくて見てられないから休止』がリセットの理由であったのならば、甚だ驕った姿勢です。

結局、ワンダーフェスティバルは1度休止しただけで、表面上は何をリセットしたのかよく解らなかったものの、再開する事となりました。
主催者の説明が十分だった、とは言い難い部分もありましたが。
多くの一般ディーラが、ワンダーフェスティバルの存在意義を考え、そこへ出品する意味を見つめなおしたとしたら、価値のある休止だったといえましょう。

その後、完成品フィギュア市場が急拡大する中、反比例するようにガレージキット市場は急速に衰退
ガレージキットから撤退するメーカーが急増し、完成品フィギュアへと軸を移していきました。
造形イベントも完成品フィギュアの『新作発表会』の様相を呈し始め、古参の個人ディーラからは不満と不安の声も聞こえてきました。

それでもガレージキットは、80年代初頭と同じく個人パワーに依存する形で今なお存続しています。
イベント出品する個人ディーラたちは、完成品フィギュアを見慣れた目の肥えた買い手を前にして苦闘し。
さらに高い技術力と表現力を身につけるべく、切磋琢磨しているのです。

はたして当日版権システムは、このまま機能し続けるのか。
一大フィギュア商業イベントと化した『ガレージキットフェア』はどこへ向かうのか…。
そして…美少女フィギュアは燃えているのか?


そんなわけで、もそっと続きます。


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美少女フィギュアは燃えているか・その7・『寄せ来る商業化』 [美少女フィギュア勃興史]

時は90年代末。
ノストラダムスマルス7の月恐怖の大王だと、なんとなく終末論が囁かれていた頃。
相次ぐ終末的事件/事故の発生を横目に、ガレージキットイベントの商業化が加速し始めます。

90年代半ばに巻き起こった『新世紀ブーム』を機に、ガレージキットの認知度は跳ね上がりました。
…といっても、まだまだ限られた範囲での認知度、ではありましたが。
新世紀ブームによって、キャラクタフィギュアやガレージキットに興味を持った『新たな買い手と新たな造り手』が、ガレージキットイベントの様子を変えていきます。

それまでのガレージキットイベントといえば、お客さんのほとんどは『模型愛好家』でした。
幼い頃からプラモデルに親しみ、ある程度の模型工作技術を持っており、アニメやコミックの愛好家でもありました。
それゆえに、好きなキャラクタを立体化したガレージキットを欲し。
手にしたガレージキットを、自ら組み立て塗装を施して飾りたい、というお客さんです。

しかし…そうではないお客さんが、姿を現し始めたのです。
ガレージキットを組み立てて塗装して飾りたいのではなくて『キャラクタフィギュアが欲しい』というお客さんです。
組み立て塗装などしたくないお客さんもいれば、模型経験が無いのでしたくてもできないお客さんもいました。
なのに、ガレージキットが『組み立てキット』であることを承知の上で、買っていくのです。
『キャラクタフィギュアが欲しい』という欲求が、そうさせるのでしょう。
多分にガレージキットを模型ではなく『キャラクタグッズ』として捉えていたのではないでしょうか。
それはまだ、お客さんの全数からすれば、少数だったかもしれませんが。
客層の変化を象徴する存在でした。

変化は造り手にも表れていました。
メーカー製ガレージキットの流通拡大や、原型製作のHowTo本/インターネットの普及によって、原型製作を始めた新たな造り手が増えました。
彼らの中には際立った個性や技量を示し、ガレージキットに新たな風を吹き込む者もいましたが。
市販のガレージキットに倣った作品を造る者も多くいました。
同じ素体を使いまわしているのか、どのキャラクタを造っても顔や体の特徴が同じ、という者もいました。

技法を学び、誰かの作品に倣うという感覚は、ガレージキットの『深化』を模索していた私達ちょっと古い造り手にとって新鮮でした。
ガレージキットに関する情報が、それだけ増えてきたのだなと。
造り方は学ぶものだったのか、表現手法は倣うものだったのか、と。
しかし、倣った作品が増えると、どこかで見たような作品も増えていきます。
希少性/個人パワーが売りのガレージキットなのに、どこかで見たような、量産型とすら揶揄される作品に、お客さんは魅力を感じるのだろうか…疑問を覚えました。

ところが、お客さんの反応は違っていました。
キャラクタを解りやすく捉えているけど、どこかで見たような気もする作品は、人気を博したのです。
考えてみれば当然の事です。
お客さんは、キャラクタフィギュアが欲しいのです。
より解りやすく、云わば『標準化』された作品が、多くの人に支持されるのは道理です。

お客さんが増え、標準化されたガレージキットが台頭し始めると、時を同じくして、ガレージキットイベントはより賑やかなものへと変化しました。
この種のイベントに出展していたメーカーといえば、もっぱら造形/玩具/模型メーカーのみで、決して多くの業者が出展しているとはいえませんでしたが。
90年代半ばあたりからだったでしょうか、ゲーム製作関連業者がブースを構えるようになり。
人気アニメ/ゲームとの連動企画や、声優さんらを招いたステージイベント
主催者/各メーカーによる会場限定商品の販売などが行われ『商業色』を濃くしていきました。
模型愛好家の小さな集いとしてスタートしたガレージキットイベントは、より幅広い客層に訴えるホビーイベントへと、華やかに変貌していきました。

お客さんが増えて、イベントの規模が大きくなると、そこに『動く金』も大きなものとなります。
集客力のある、多額の金が動くイベントには、さらに多くの業者が商売の可能性見出して参加します。
そしていつの間にやら、メーカーブースが集まる区画が設けられ、巨大化していきました。
標準化された『売りやすい』ガレージキットが増えたことと併せて『ガレージキットイベントは商業化してしまった』そのように云われる所以です。

イベントが商業化し、出品されるガレージキットは標準化。
されど世紀末は幸いにも『恐怖の大王って何だったのよ?』で無事過ぎ去りました。
いよいよ2000年代へと突入し、美少女フィギュアをめぐる環境は、より一層の商業化を遂げていくのです。

そんなわけで…もちろん、まだまだ続きますよ。


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美少女フィギュアは燃えているか・その6・『新世紀ブーム、来る』 [美少女フィギュア勃興史]

時は90年代半ば。
女の子フィギュアを中心に、ガレージキット人気はさらなる高まりを見せ。
模型界の『色物』であった女の子フィギュアが、1分野として地位を確立しつつあった頃。
新世紀ブーム』がやってきたのです。

80年代から90年代初頭、今のように季節毎に更新されるアニメではなく、長期放送型アニメ作品が多数人気を博していました。
各放送局は競って、夕方から午後8時あたりまで人気アニメ作品を放映。
数年間放映を続ける作品もあり、短期で終わるほうが珍しい時代。
多くのアニメ愛好家が『どっぷり』と1つのアニメ作品に浸り、長きに渡って応援し続けていました。
とあるアニメ作品と共に青春がありました』などという方も少なくないでしょう。

当然ながら、女の子フィギュアの造り手も買い手も、ほとんどがアニメ愛好家
しかも放映されていたアニメの数が限られ、長期間放映されているため、共通したアニメ作品の『深い』愛好家が多く。
深さゆえか、女の子フィギュアの造り手たちの表現手法も、深化していきました。
絵を立体物にするだけではなく、キャラクタの内的/外的な姿、人間的な心情を立体表現しようとしたり。
架空の世界で生きる人物のミニチュア』を志向した作品が出現し始めたのです。

それは造り手に、新たな能力を求める表現でもありました。
その能力とは『絵心』。
キャラクタを深く掘り下げ、そこから得た柔軟な発想/空想/妄想を、立体作品として破綻無くまとめる能力。
それが、フィギュア造形における絵心であるといえましょうか。

多くの造り手は模型経験者でしたので、模型工作について積み重ねてきた技術や知識は豊富でした。
絵を立体物にするだけであれば、模型工作技術の応用である程度の水準に達することができましたが。
絵心となると、そうはいきません。
模型経験とは少し…いや場合によってはかなり異なる経験の積み重ねが求められます。

しかし、造り手たちが深化を模索していた、90年代半ば。
相反するように長期放映されるアニメ作品は激減。
OVA作品など、よりマニア要素の強い人気を博する作品は増えていましたが。
テレビ放映されるアニメ作品の消費サイクルは急加速、多くのアニメ作品が放映される中で、愛好家達の嗜好も多様化。
深い愛好家は育ちにくい環境へと変化していきました。

そんな世紀末目前の1995年。
あの『新世紀ブーム』が巻き起こったのです。
それまでのアニメ作品とは何かが違う…ガンダム系ではあるものの、さらに不健全と申しますか、病的と申しますか。
謎が謎を呼んで、謎のまま終わるという『おめでとう』展開もなんのその。
その後のアニメやドラマ、ハリウッド映画にも『あれ?新世紀臭い演出だな』と感じさせるものが多数見受けられるほど、広く、大きな影響を与えた作品でした。
無論、女の子フィギュア造形界に与えた影響も大きく。
深化を模索していた造り手に、強い衝撃を与えたのです。

その影響がどれほどのものだったのか、96年のワンダーフェスティバルが物語っています。
ガレージキットメーカーも、一般ディーラのブースも、どこもかしこも新世紀新世紀新世紀
新世紀だらけで、あたかも新世紀フェスティバル
あれほどまでに出品物が偏っていたイベントを、私は他に知りません。

それだけではありません、新世紀ブームは、女の子フィギュア市場を急拡大させました。
フィギュアにさほど関心がなかった人たちも、新世紀ブームを契機にフィギュアに目を向けたのです。
市場の拡大を嗅ぎつけた某大手玩具メーカーが参入。
大きな資本力をもって、今と比べれば限定的ではあったものの、完成品フィギュアが本格的に流通。
複雑な権利構造の独占を狙うなど、あざとい動きも見受けられました。

完成品フィギュアの流通により、女の子フィギュア=ガレージキットだった時代は終わりを告げようとしていました。
その時、深化を模索する造り手たちの多くはまだ、市場と時代の変化に気づいていなかったのです。

…といったところで、またまた次回へ続きます。


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美少女フィギュアは燃えているか・その5・『ガレージキット、その魅力』 [美少女フィギュア勃興史]

時は90年代初頭。
ワンダーフェスティバルに当日版権制度が導入され、版権問題が一応の落としどころを見つけた頃。
自由に造形できなくなったものの、ガレージキット市場はさらに拡大。
とりわけ、女の子フィギュアに対する認知は、模型ファンのみならず、キャラクタファンに波及
ガレージキットを欲する『お客様』は、急速に増えつつありました。

当時、ワンダーフェスティバルに出品されていたガレージキットは、どのような品質だったのか…。
メーカー品はともかくとして、個人生産品となると、昨今の高度なキットとは比較にならない低品質です。
もちろん、技量に余裕のある造り手は、高い品質でまとめていましたが、多くは『ガレージ感溢れるキット』ばかり。
合わせ目に『段差』、厚さ1mmほどの『バリ』、末端や頂点部に『気泡』、あまり役に立たない『説明書』。
組み立てに高い加工技術と根気を要する立体パズルです。

そんなガレージキットなのに、なぜ、欲する人が増えていったのか??…。
考えてみれば、不思議な話です。
決して安くはない手間のかかる立体パズルなのに、対価を払うに値すると思わせる、その魅力とは?。

版権モノであれば、まずは『キャラクタの魅力』。
加えて、少数生産/少数販売の希少性
大量生産/大量販売を目的としないため、独創的な造形表現でまとめた作品が多い。
ちょっと怖いくらい』造り手の『』が感じられる…などなど。
これらの要素が複合し、ガレージキットの魅力を形成しています。

魅力あるガレージキットを前にして、買い手は共感したり驚嘆したり。
熟練職人の手による、精緻な伝統工芸品を前にしたときに覚える、あの感覚に近いでしょう。
そして、作品から感じ取った魅力の総量と、値札に記された価格を比べて、対価を払うに値するか否かを決めるのです。

これは『対話』であるといえましょう。
執念情念思念を込めた作品をお客様に示す造り手と、作品の魅力を読み取る買い手
そのとき造り手と買い手は、作品という共通語を駆使して『言葉無き対話』をしているのです。


一方で、ガレージキットを産み出す造り手も、市場の拡大と共に増えていきました
ワンダーフェスティバルなどのガレージキット展示即売イベントの存在が、大きな目標となったからです。
ガレージキット展示即売イベントは、造り手に作品を発表する場を与え、作品を『対価を払うか否か』という形で評価してもらう場を与えました。

イベントに出品し、もし、自分の作品を買ってもらえるならば、この上ない評価です。
買ってもらえないならば…自分の作品には何かが足りないのです。
お客様は対価を払うか否かを見極めるのですから、作品を見る目は厳しく、優しいものではありません。
厳しい目で評価してもらい、その上で『買ってもらえるのなら』…。
だからこそ、様々な困難を乗り越えて作品を造り上げ、あの場を目指すのです。

こうしている今も、数多の造り手たちが『』を目指して困難な作業に挑んでいます。
あの場に立ち、作品を通じて買い手と対話するために。

造り手にとってのガレージキットの魅力とは…この『対話』なのかもしれませんね。

…もちろん次回へ続きますよ。

 


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