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美少女フィギュアは燃えているか・その6・『新世紀ブーム、来る』 [美少女フィギュア勃興史]

時は90年代半ば。
女の子フィギュアを中心に、ガレージキット人気はさらなる高まりを見せ。
模型界の『色物』であった女の子フィギュアが、1分野として地位を確立しつつあった頃。
新世紀ブーム』がやってきたのです。

80年代から90年代初頭、今のように季節毎に更新されるアニメではなく、長期放送型アニメ作品が多数人気を博していました。
各放送局は競って、夕方から午後8時あたりまで人気アニメ作品を放映。
数年間放映を続ける作品もあり、短期で終わるほうが珍しい時代。
多くのアニメ愛好家が『どっぷり』と1つのアニメ作品に浸り、長きに渡って応援し続けていました。
とあるアニメ作品と共に青春がありました』などという方も少なくないでしょう。

当然ながら、女の子フィギュアの造り手も買い手も、ほとんどがアニメ愛好家
しかも放映されていたアニメの数が限られ、長期間放映されているため、共通したアニメ作品の『深い』愛好家が多く。
深さゆえか、女の子フィギュアの造り手たちの表現手法も、深化していきました。
絵を立体物にするだけではなく、キャラクタの内的/外的な姿、人間的な心情を立体表現しようとしたり。
架空の世界で生きる人物のミニチュア』を志向した作品が出現し始めたのです。

それは造り手に、新たな能力を求める表現でもありました。
その能力とは『絵心』。
キャラクタを深く掘り下げ、そこから得た柔軟な発想/空想/妄想を、立体作品として破綻無くまとめる能力。
それが、フィギュア造形における絵心であるといえましょうか。

多くの造り手は模型経験者でしたので、模型工作について積み重ねてきた技術や知識は豊富でした。
絵を立体物にするだけであれば、模型工作技術の応用である程度の水準に達することができましたが。
絵心となると、そうはいきません。
模型経験とは少し…いや場合によってはかなり異なる経験の積み重ねが求められます。

しかし、造り手たちが深化を模索していた、90年代半ば。
相反するように長期放映されるアニメ作品は激減。
OVA作品など、よりマニア要素の強い人気を博する作品は増えていましたが。
テレビ放映されるアニメ作品の消費サイクルは急加速、多くのアニメ作品が放映される中で、愛好家達の嗜好も多様化。
深い愛好家は育ちにくい環境へと変化していきました。

そんな世紀末目前の1995年。
あの『新世紀ブーム』が巻き起こったのです。
それまでのアニメ作品とは何かが違う…ガンダム系ではあるものの、さらに不健全と申しますか、病的と申しますか。
謎が謎を呼んで、謎のまま終わるという『おめでとう』展開もなんのその。
その後のアニメやドラマ、ハリウッド映画にも『あれ?新世紀臭い演出だな』と感じさせるものが多数見受けられるほど、広く、大きな影響を与えた作品でした。
無論、女の子フィギュア造形界に与えた影響も大きく。
深化を模索していた造り手に、強い衝撃を与えたのです。

その影響がどれほどのものだったのか、96年のワンダーフェスティバルが物語っています。
ガレージキットメーカーも、一般ディーラのブースも、どこもかしこも新世紀新世紀新世紀
新世紀だらけで、あたかも新世紀フェスティバル
あれほどまでに出品物が偏っていたイベントを、私は他に知りません。

それだけではありません、新世紀ブームは、女の子フィギュア市場を急拡大させました。
フィギュアにさほど関心がなかった人たちも、新世紀ブームを契機にフィギュアに目を向けたのです。
市場の拡大を嗅ぎつけた某大手玩具メーカーが参入。
大きな資本力をもって、今と比べれば限定的ではあったものの、完成品フィギュアが本格的に流通。
複雑な権利構造の独占を狙うなど、あざとい動きも見受けられました。

完成品フィギュアの流通により、女の子フィギュア=ガレージキットだった時代は終わりを告げようとしていました。
その時、深化を模索する造り手たちの多くはまだ、市場と時代の変化に気づいていなかったのです。

…といったところで、またまた次回へ続きます。


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ブリッジ

ガレキに興味を持ったのも確かに遅れ馳せながらの新世紀でGOTAKさんの作品(笑)アニメと造形でストーリーを感じる表現でグッと引かれる作品なのに大手メーカーじゃなく個人が製作しているてェのには驚き興味を引かれました。絵心ですね~ホント絵心ある方て凄いな~と毎回関心しますがデッサンの基本なんでしょうね。
by ブリッジ (2009-11-23 21:28) 

九州在住

お久しぶりです。

新世紀は確かに全部集めようとすると根気と諭吉さんが偉いことに。
すごく多いですもんね。
おかげで部屋が。
コタツも入れられない状況に。トホホ。
限定版とかに弱いんですけど。
by 九州在住 (2009-11-23 22:15) 

GOTAK

コメントありがとうございます。


<ブリッジさん>
今週のジャンプは、無事に届きそうですか?。

絵心は…たとえば『とある窓から見える風景』を課題にして絵を描くならば。
窓枠内の限られた景色を、どのように描くのか。
人によって、様々でしょうね。
窓枠内に収まっている景色全てを克明に描く人。
窓枠内の風景を象徴する、どこか一部を切り取って描く人。
景色はオマケ程度で、窓を中心に描く人…様々ありましょうね。
キャラクタ造形においても同じで。
同じキャラクタを形造るにしても、何を感じ、何を表現するか。
捉えどころや見せどころは、造り手によって様々。
そこんところが、絵心ってことでしょうね


<九州在住さん>
久しいですね。

新世紀関連のグッズは『無数にある』といっていいほどですよね。
フィギュアだけでも、数百、ガレージキットを含めるなら、数千に達しているんじゃないでしょうか。
本放送から10年以上を経て、今また劇場版で盛り上がり、こちらじゃテレビシリーズが再放送されていますし。
2014年あたりには、さらに大きな盛り上がるかもしれませんね。

限定版といえば、かつてLD版新世紀の限定BOX版第1巻が発売された際。
手に入れ損ねたオタク達が、限定BOX版を求めて、秋葉原をゾンビのように徘徊していたとか。
『限定』には人を生ける屍と化すほどの魅力があるようです。

by GOTAK (2009-11-24 11:22) 

冨樫

 思い出しました。
一番初めに組んだフィギュアのガレキは確かまけいぬさん原型のミサトさん
でした。 かなり大きなヤツで40センチ近くあったかも知れません。

 ハンドピースを使わずカンカンスプレーと筆だけで仕上げましたが、あれ
だけ徹底したと思っていたパテ埋めからやすり掛けが、いざサフを吹いて
みると火傷のケロイドのように残っていて涙目になったりと・・・。

 結局エヴァで組んだキットはそれっきりでしたが、言うなればガレキを
組むきっかけはミサトさんだったという事になりましょうか。 ふとネットも
無い時代に雑誌を買い漁っては情報を必死にかき集めていた頃を懐かしく
思い出しました。

>限定版
 ガレキそのものが限定版みたいなものですから、エライ騒ぎですよね^^;
今優先して買ってるのはご存知の通り鉄模ですが、こちらも生産数が
200程度と、ものとしては驚異的な数なんですが結局は少ないです(笑
by 冨樫 (2009-11-25 18:58) 

時折

こんにちは。
確かに当時、新世紀だらけの時期がありましたね‥
ガレキも同人系も何らかの影響を受けた作品が数多く、そんな状況が結構長く続き、やっと?伝説と化した‥かと思ったらリメイク劇場版でまだまだ健在。(汗)
今年公開された「破」や次回の「Q」を含め、まだしばらく『新世紀』は続くのでしょうね。
さて、WFにはどの程度の影響が現れるのでしょう。
(ブーム再来なるか‥な?)
by 時折 (2009-11-26 01:44) 

GOTAK

コメントありがとうございます。


<富樫さん>
初めて組み上げたガレージキットは、新世紀でしたか。
いきなり40cmに挑んだってのは『おっきぃのが好き』な富樫さんゆえってことでしょうね。

ガレージキットに初めて触れると、まず驚くのは各パーツを整える作業量が多いってことで。
プラモデルとの決定的な違いですよね。
まして今ほどには、HowTo組み立て情報が出回っていませんでしたし。
当時、涙目になりながらも缶スプレーを振っていたモデラーが、全国各地にいたんでしょうね。

鉄道模型は200個程度の生産数なんですか。
値の張るものですし、市場規模も限定されてはいるものの、それだけに愛好家の視線は熱く、優れた模型の希少価値は極めて高いんでしょうね。
そんな鉄道模型を手に入れたい、だから日夜、助平な妄想を膨らませては筆を走らせる…なんと理想的な労働でしょうか。
働く理由が見出せない、などという若者諸君は見習って欲しいですね。

あれ?、そうえいばWFは??。
あれれ??。


<時折さん>
あの新世紀だらけっぷりは、異様でしたね。
私は同時期に第1弾が発売され、人気を博していたサクラ大戦に注目してましたが。
新世紀同様、完成品フィギュアが本格流通するきっかけとなった作品でもありましたね。
多分に次回WFにおいても、再燃する新世紀人気を反映した新作が、それなりの数、出品されるでしょう。
…サクラ大戦は、もう見かけなくなってしまいましたけど。

新作といえばスタートレック。
一部で大注目の多人数参加型オンラインゲームが、いよいよ完成間近だそうで。
来年の早いうちに、米国で正式サービスが始まるんじゃないか、とのこと。
熱心な米国のスタートレックファンの間では、ゲームの中身を不安視する声もあるらしいですが。
EVE-ONLINEに負けない、硬派なスペースMMORPGに仕上がっているならば、ヒットするかもしれませんね。

by GOTAK (2009-11-26 12:06) 

九州在住

スタートレック聞いたことはあるものの見たことのない。
という。

冬のWFは凄い事になりそうですね。
私も少しずつチェックしているんですが、すでにアスカが・・・・。
かなりのディーラーさんから出ているので。トホホ
アスカ天国~。
ああ、でもお財布的には壊滅状態です。


by 九州在住 (2009-11-28 00:05) 

GOTAK

コメントありがとうございます。


<九州在住さん>
スタートレック、歴史のあるシリーズだけに、深いファンは『とことん深い』ようです。
米国のオタクがドラマや映画で描かれる際には、必ずといっていいほど、スタートレックに詳しいってことになっています。

ほぉ、再燃の新世紀はアスカさんが人気なんですね。
旧設定では立体物も出尽くした感があっただけに、新設定に飛びついた造り手が多いのか…。
あるいは、新劇場版で初めて新世紀に触れたという、新たな世代の造り手が動いているのか。
なんにしても、WFには多数の立体物が出品されそうですね。

by GOTAK (2009-11-28 23:13) 

冨樫

 WFは夏冬とも一回も欠かさず行ってますー。
ただ、ここ数年は自身の作品を持って行っていなかったのと、深刻な
金欠(鉄模関係なし^^;)で買い物もしていませんでしたから、ただ会場に
いただけって感じでした。 もちろん見て回れば楽しいのですが、「どうせ
買えないなら、下手に好みの造型など見つからない方がいい」と概ね
ブースに引き篭もってました^^;

 最近は一時破滅状態だった仕事も回復して来ましたので、複製までは
まだ難しいんですが、原型自体は新作を弄ってます。 冬に持ってけると
思いますので、もし気が向かれましたら一瞥くれてやってください。


 そいえば助平心と言いますと、今作ってみたい版権モノがあります。
以前同じ人のイラストを立体にしたんですが、余りのべらぼうな複製コストに
量産を断念したヤツの続篇と、多分同じ人が原画を描いているネトゲの
新作からです。 「マグナカルタ2」と「ブレイド&ソウル」てヤツなんですが、
いや韓国人のキャラデザは日本にはない独特の味があって好きですね。 
・・・無駄にエロイし(笑

以前作っていたのは「マグナカルタ」のヒロインです。
原型はほぼ出来ていたものの、結局はイベントでは塗装した原型を一回
展示して終わりでしたorz

 今作っているのがオリジナルなので、ソッチが終わったら韓国ゲーネタで
 いっちょ何かやるかと考えております。

>理想の労働
 その助平心を膨らませて原稿に叩きつけるのが年齢的に厳しくなって
きました(笑) がまあ何とかやっております^^; しかし値が張るとは言え、
あれだけ手が込んでて・・なので、結局は予約完売しないと会社が危ない
レベルのようですね。 好きでなければやってられないという意味では
ガレキに通じるものがあると思います。

 鉄模は最低でもあと五年引っ張ると思いますので、ガレキも原価回収
くらいは念頭に置いて、 きっちり販売にこぎつけていきたいですね。
・・・と、長々失礼致しました^^;
by 冨樫 (2009-11-29 18:35) 

GOTAK

コメントありがとうございます。


<富樫さん>
かつてWF会場で…
『なんか、でっかいのがあったよな』
『あれだろ?でっかいよな、あれ』
…などと道行く人が噂していたのは富樫作品。

はたまた…
『えっとねぇ、えぇっと、あ、今でっかいのがあるところにいるから』
『はぁい、んじゃ待ってまぁす、え?、でっかいのがあるブースの前だから、すぐ解るって』
…と携帯電話で所在を伝えているその人は、富樫作品の前にいた。

そんな『ランドマーク伝説』を残している富樫作品ですからね。
WFへ向けて製作中との力作が、どうなってるのか気になってたんですが。
密かに進んでるんですね。

構想中の新作もあるんですね。
『マグナカルタ』と『ブレイド&ソウル』ですか。
ブレイド&ソウルは、『TERA』などと並び、期待を集めているネットゲームですよね。
そういえば、キャラクタの顔つき/体型/くねっとしたポーズの見せ方など…似てますね。
なるほど、同じ描き手によるものかもしれません。
動感のある『くねり具合』や、ただならぬ助平感は、富樫さんの絵に通ずるものもありますね。

韓国ゲームのキャラクタデザインは、日本のそれとは何かが違いますね。
やったらと高い肌の露出度は基本要素として、引き締まった肉感とか、トゲトゲしい武具とか。
日本のキャラクタデザインであれば、もそっと色んな意味で『まとめたり、丸めたりする』であろう部分が、幾分尖ったままなのが韓国のキャラクタデザインと申しましょうか。
確かに、独特の風味がありますね。

ほぉ…助平心の膨らみ具合と筆の進み具合に、年齢を感じますか。
仕事として『膨らまさねばならない/描かねばならない』ってのを想えば、過酷なものがありますね。
鉄道模型の予約完売を支えるためにも、年齢の壁を越え助平心を熱くたぎらせて、年末進行してください。

by GOTAK (2009-11-30 12:12) 

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